短編

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「解離性障害って知ってる?」 私、正にそれなの。 私の中には私以外の人がいて、いつも私の傍にいる。辛いとき、悲しいとき、傍にいてくれたのは彼だけだった。 でもね、私は彼を抱きしめることは出来ないし、彼もまた私に触れることなんて出来ないの。 「ね、可笑しいでしょう」 他人からしたら、自分で自分に恋してるとしか思えないものね。 「でもね、私、彼のことが好きなの」 突然現れて、私に優しくしてくれて。 「だから、貴方とは付き合えないね」 やさしく、つきはなして (彼女の隣より近い場所があったなんて、僕は知らなかったんだ)(そうして彼女のうちに恋い焦がれる)
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