地球を救う者

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しばらく沈黙が続いた その空気が嫌だった 「犯罪者が  世界を救うのも面白いね…」 少し低めのトーンで言った 「でも、悪いのは博士でしょ?  正義は勝つよ!  今、そのチャンスが  巡ってきたんじゃない?」 上手く言いくるめられた 気がした 「そうだな…  そんなことより  外では何か対策してるの?」 これ以上の討論は 面倒だったので話を切り替えた 「うん、アメリカとも  協力して正体を  突き止めようとしてる!」 「一般の人たちは  知っているの?」 「そんな事したら  大騒ぎになっちゃう!  でも、バレるのも  時間の問題かな?」 特に気にしてもいない 質問を並べた 「ねぇ、誠!  何か秘策あるの?」 妙に馴れ馴れしいな… いろいろ 聞きたいことはあったが そんな気分じゃなかった 「僕の研究室どうなってる?」 「たぶん…そのままだよ  あそこの部屋古かったし!!」 「なら…秘策…あるかも…」 「本当に!?  やっぱりすごいんだね!」 どんな褒め言葉も 素直に受け入れられなかった 少し人間不信に 陥っているのかも知れない また沈黙が始まりかけた時、 川島博士が戻ってきた 「さぁ!いこうか!」
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