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「ハァ…」
俺はため息をつきながら煙を吐く。
「何シケた面してんだ?猛。」
そう言ってくるのは肩まである髪に無精髭の男。
佐藤 雄太。
「チッ、昔の事思い出してたんだよ」
「うわっ、この人舌打ちしたよ。」
ウザ…
そう俺は今からちょうど10年前、甲子園で夢を追いかけた。
七回一失点
と先発の役割をきっちり果たした。
ドラフト一位でプロからのオファーも来た。
誰もが俺の将来に期待しただろう。
俺もこのままプロになってこの世界で生きていくと思ってた。
けれどもう少しで手が届くというところで夢は一瞬で崩れ去ったんだ。
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