始まり

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そして俺はまたマウンドに戻った。 よし。絶対三振させてやる。そう心に誓う。 今にも殴りかかりそうな勢いでボールをギュッと握りしめブンブンと振り回す。 そんなことをしているうちに藤崎がヘルメットとバットを用意して打席に立った。 ((俺をナメたこと後悔させてやる。)) …… 俺は勢いよくボールを投げた。今日の中でも一番いいボールだ。 ボールはグインと曲がって綺麗なカーブを描きミットにおさまる、、、ばずだった。 あれ…?? おさまる音が、、キコエナイ。 その代わりに聞こえてくるのはバットにボールが当たる音。 漫画だったらカキーンとかいうの出てたと思う。 ボールが落ちるのがスローモーションのように遅い。
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