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「なんか急に寂しくなった」 そう言って抱き締める力を強める 「どうしたの?急に」 身体を離して和樹の顔を見る 本当に寂しそうな顔をしていた 「あのっ…」 ブーブーブーブー 携帯が鳴った なにか和樹が言おうとしていた調度良いタイミング …私のじゃなくて和樹の携帯が鳴っていた 「…ごめんね急に。じゃあ帰るね」 パッと身体が離れ電話には出ず、バイバイと言って帰っていった その時は和樹の行動が気にならなかった 「さっ勉強でもしようかな」 今年は大学受験 頭の中は勉強ばっかりだった 最近は塾、自習で和樹とはデートしていない 一緒にいるのは行き帰りだけ それでも全然違和感はなくそれが当たり前になっていた
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