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健人は19のとき兄貴を追い東京へ出た。
安いボロアパートでバイト生活。兄貴は見つからない。というか、そんなことはもうどうでもいい。
東京の景色は今までと違い、何か吸い込まれそうな心地がした。
隣の部屋の人から借りたボロ自転車で街を走っていると、珍しく大きな坂を発見した。
坂を下っていくと速度は徐々に増していき、恐怖すら覚えたのでブレーキを握ると、なんと全くきかない。
さらに速度は増し、健人は死ぬと思った。本当に東京に吸い込まれるように。
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