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入口の自動ドアが開いた。かなり大きな音を立てたせいか、後ろと右横から警備員らしき人が駆けつけてきた。
「あんたここで何してるんだっ」と二人とも今にも飛びかかってきそうだった。
「いえっ、門が開いてたもんで」
健人はまだ状況が把握できなくて、動揺して上手く喋ることが出来なかった。
「君、門から何メートルあると思ってんの?30メートルはあるよ。不法侵入だよ」
混乱して、言われていることがよく分からなかった。建物を見上げると、かなりの豪邸だった。
いや、普通の家のはずがない。宗教団体か何かの建物にも思えた。
どうやら門には守衛室があったらしく、そこに連れて行かれ、事情聴取された。
守衛はなんとか納得したものの、住所と職場を聴いてきた。健人は職場を聞かれる程大人っぽく見えるようだ。
特に職場と呼べるものもないし、住所はまだ覚えていなかったので、守衛はすごく怪しんだ。
健人は親に電話された。
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