■僕の物語■

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二年の片思いを経て、僕は中学生になった。 好きになったコは、友人に薦められた。 好きかどうかもわからなかったが、好きになろうとした。 不思議なことに好きになっていたが、そのコは、他の男子も好きだと言い、僕はオンリーワンではないことを知る。 そんな時、二年間片思いだった彼女が僕を好きだという。 五日、付き合ってみたが、なんだか悪いような気がして別れた。 五日間、電話で話しただけと言う、僕のカップル生活が終わった。 それから、なんらかのムーブメントが女子の中であったのだと思う。 なんと不細工な僕がちやほやされた。 年上から年下まで。 そのムーブメントを人は思春期と呼ぶし、僕は確実に余り物だったし、乗り遅れた最期の「まあ、あいつなら付き合ってもいいかな」レベルの存在だったのだと思う。 中学では彼女と呼べる存在はいない。 電話で五日付き合った彼女と、三日で別れた女子がいる。 僕は自信がなかった。 愛される自信も、はっきりとした自分の感情にも自信が持てなかったのだ。
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