宣戦布告

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  「お父さんとお母さんに、大切なお話があります」     3月上旬。 U‐18テニス世界大会日本代表選手選抜合宿、最終日。   アイドルユニット「SIGNAL(シグナル)」赤城華恋(アカギ-カレン)は、居候する浅羽家の両親に緊張した面持ちで切り出した。     「あたし、聖蓮に通いたい、です」   「ああ、良いぞ」     いつもみたく、重要なことでも聞き流すようにあっさりと承諾してくれたのは、一家の大黒柱の浅羽八雲(アサバ-ヤクモ)。   ただし。 ヤクモが出した一つの条件。   「卒業までこの家で暮らすこと」     カレンはもう一つ、家を出ることを伝えようとしていた。   2ヵ月も厄介になり、これ以上は迷惑だと判断した。 その決意を見透かし、阻止するかのように提示された条件。  
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