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近道を通ったことにより、とんでもない拾い物があったがなんとか無事我が家に着いた。
小さなアパートだが、住むには全く問題ない。
「あ!! ね、ねぇ大丈夫?」
「うぇっ?! なんですかいきなり」
鍵を開けていると、急に裕之が騒ぎ出した。
夏希は鍵を落としそうになりながらも後ろにいる裕之に振り返った。
「だって! りょーしんとかいるんじゃないの?」
りょーしん…あ、両親のことか。
裕之の舌ったらずな言葉に少しだけ慣れてきた夏希は首を横に振った。
「ウチの親、今エジプトにいるから大丈夫です さ、入って」
「エジプト…? なんか発掘とかの人ってことなの?」
「簡単に言えば…まぁそうですね」
裕之が家に入ったのを確認して、夏希は玄関の鍵を閉めた。
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