拾ってください。

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「うん ごちそうさま」 「あ、はい…じゃなくて!!!」 どうしてこの人とはこんなにも会話が噛み合わないのだろうか。 「先輩! どうしてこんなところで寝てたんです? しかも毛布なんかに包まって!!」 「うーんと 俺捨てられたっぽい?」 初めて会話が成立しました。感動です。 で す が 疑問形はどういうことなんでしょうか…? 「なんですか、ぽいって」 「だって覚えてないんだもん…多分」 「いや、多分はないでしょ」 夏希は溜息を一つつくと、裕之の瞳をジッと見つめた。 目は口ほどに物を言うとよく言うから。 …なんて分かるわけないじゃん。 目が泳いでる訳でもないし、逸らす訳でもない。 むしろ見つめ返されているような… 「あのさ、お願いがあるんだけどいいかなぁ」
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