☆夢の終わりに…☆

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まだ朦朧とし 霧の掛かった視界の先に 彼の視線を捉えた。 どうしてここに…? きっと里沙だ… 里沙が呼んだんだ… 夢から引き戻され 徐々に現実を意識し始めるアタシを 哀しい目で見つめる目… つかの間視線が絡み合う みるみるアタシの目から 涙が溢れた。 肩を大きく揺らし 「うぅ~っ…」 と泣き出すアタシに看護師は 「子供さん心配するから泣かないで お母さんなんだから… 点滴もう少しだからね」 と言い残し、その場を去った。 「お兄ちゃん、りーちゃん… ママ…ごめんね ホントにごめんね… 大丈夫だからね」 拓也は涙を堪えるように 無言で目をしばたかせている。 里沙は思いの他冷静で 側にあった椅子に腰かけると 「ママ、大丈夫?」 顔を近付け言った。 あぁ・・・・・ こんな姿を見せるとは なんて親なんだろう… またドッと涙が溢れて アタシは言葉にならない声を上げた。
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