☆夢の終わりに…☆

6/53
前へ
/66ページ
次へ
家に着くと 彼はやっと口を開いた。 「仕事あるから行くけど 一人じゃないんだから… たくちゃんやりーちゃん それに…俺もいるから ずっといるから・・・ お願いだからもうこんなことしないで 約束して…」 アタシは床にしゃがみ込み また声を上げて泣いた。 「ママ…寝た方がいいよ さっきもらった薬飲みな?」 里沙が水を持ってきた。 かばんから《頓服》と書かれた薬の袋を取り出し 液体を飲んだ。 「仕事が終わったらまた来るから… たくちゃん、りーちゃん ママのこと頼むね! かなちゃん、ゆっくり休むんだよ 今は何も考えるな」 そうだ・・・ 過ぎてしまったこと 犯してしまったこと 今更悔やんでも もう過去へは戻れないんだ… 自業自得で自滅しただけなんだ・・・ 諦めるよう 何度も自分の中で反芻させているうち アタシは深い眠りについた。
/66ページ

最初のコメントを投稿しよう!

910人が本棚に入れています
本棚に追加