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彼もまたその犠牲者の一人だ。
彼はその日から毎日
アタシの家に来た。
そして誰もそのことに触れず
今までと同じように接し
アタシは周りの温かいぬくもりの中で
次第に自分を取り戻しつつあった。
年末―
恒例のおせち作りに
実家へ行かなければならない…
親には心配はかけれない。
アタシは何事もなかったように装い
実家での年末年始を過ごした。
正直言って、もう少し…
もう少し心を休めたかった。
しかし生活がある。
忙しい年末に仕事をずっと休んだ。
今、人も足りない上に
アタシ自身、職を失いたくない…
年が明けてから、アタシは
全てを忘れるかのように
仕事に没頭した。
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