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携帯はあの事件の後
ずっとよしきとお揃いで
毎回変えていたvodafoneから
彼の使用していたDoCoMoに変えた。
あの後、錯乱状態で
よしきに電話をしたことがあった。
だが2コール程して
電話は切られた・・・
そして祥子に頼んで
伝言を託した。
その後もう一度電話した時には・・・・
『おかけになった電話は現在…』
もう番号すらわからない…
自分の携帯を変えてしまえば
お互い連絡はつかない・・・
彼が
「DoCoMoを買ってあげるよ」
と申し出た時
アタシのどこかに
携帯を変えてしまう事に
少なからず抵抗があった。
だが、もう全て終わったんだ…
自ら終わらせたんだ…
もう引きずってはいけない…
その決心の許、アタシは携帯を変えた。
忘れたわけではない・・・
忘れようと努力したのだ。
記憶から消え去ることは出来なくとも
立ち止まり、振り返ることは
もうしてはいけないんだ・・・
アタシはいつもいつも
自分に言い聞かせていた。
それはこんなアタシでも
愛して、大切にしてくれる彼の為にも・・・・・
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