☆夢の終わりに…☆

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アタシは年が明けて間もなく 一回り年下だったバンドマンの男に別れを告げた。 自分の気持ちが付いて行かない… ただ惰性でとりあえず付き合っている という不誠実さに 我ながら窮屈で 罪悪感を常に抱いていた。 自分の想いとは逆に 相手の気持ちが重かったのも確かではあるが それよりも始めから さほど好きではないのに 流されるままに付き合ってしまったことに 深く後悔していた。 そう・・・ アタシは恋愛がしたかったわけではない。 ただほんの少し 恋愛ごっこを楽しみ 日常のことから目を逸らしていたかっただけ。 深く交わる勇気もなく 激しい恋に身を焦がすことが とにかく面倒だったのだ。 好きではない… と気付いた時 求めているものではない… と気付いた時 アタシは男と離れる決心をした。 恋愛ごっこなど 最初少しが楽しいだけで あとは現実だけが浮き彫りにされ 萎えて行くだけだった。 アタシ… 一体何がしたいんだろう…? アタシ… 何をしてるの? 最後はストレス以外何物でもなかった。 無駄な恋愛ごっこは 何の意味も持たない・・・ ただ時間だけが悪戯に刻まれ そこからプラスの力は湧いて来ないことを知った。 何とも無責任な言い分だと その時は 軽はずみで傲慢だった自分を 責めに責めた。 そしてアタシは こんなに虚しい恋愛ごっこは 二度としないと思った。 心が…魂が… 体の奥底から溢れる 自然感情が生まれるまで 恋をしないと誓った。 いつかアタシが 本当の自分を取り戻し 他人の愛を素直に受け入れられるようになるまで・・・
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