ラノベ的展開

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ジリリリリ! ジリリリリ! アラームがけたたましく耳をつんざいた。へばりつく眠気にうとうとしながら携帯を開いて目にした時刻は午前7時20分。 俺の名前は佐藤正吉(さとう しょうきち)。髪が薄赤く染まってて長い以外は普通のイケメン高校生だ。 ジリリリリ! ジリリリリ! 中学の頃はバスケをやっていたが、高校からはバイトするために部活するのを諦めた。俺には複雑な事情で両親がおらず、現在は今年で24歳になる従姉妹と2人で暮らしている。 ジリリリリ! ジリリリリ! 従姉妹は美人だ。背が高くてスラッとしてて目が大きくて二重で…。有名な大学を出て、有名な大企業のOLとして働いている。俺は従姉妹のスネかじりだ。バイトがまだ見つかってないのだ。 ジリリリリ! ジリリリリ! しかしそんな俺もさすがに今のままじゃいかん、どげんかせんといかんと言うことで、バンドを組むことにした。バンドで一発当てて、従姉妹に楽させてやる! ジリリリリ! ジリリリリ! 「…うっせぇな!」 バーンと時計をぶっ叩く。変なとこ打った。手に激痛が走る。 「いでででで!」 「しょうきち~!ご飯だよ~」 従姉妹の優しい声が下から響いてきた。毎朝のささやかな幸せ。ベッドから出て朝勃ちしたMy Sonを隠すために前かがみになりながら、部屋を出ようとした。 ーと、その時!
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