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「味に自信はないが」
と、出された料理は野菜炒めとヤキソバであった
「いただきます」
行儀よく手を合わせて箸を握る
野菜炒めから口に運ぶ
俺の顔を心配そうな表情で見つめる智瀬さん
「ど、どうだ?」
恐る恐る感想を伺う智瀬さん、とても愛らしい
「ええ、イケますよ」
「そっ、そうか…」
心底安堵した感じでため息をつく
「野菜炒めなんてまずく作る方が難しいよな」
皮肉混じりに笑う智瀬さん
その後も至福の時間を満喫し、腹を満たす事もできた
「御馳走さまでした」
シメもばっちり行い、男児冥利に尽きる時間に終止符を打った
「お粗末さま」
智瀬さんもヤキソバを平らげ食器を下げる
流し台まで俺は食器を持って行き水に浸ける
「片付けまでが料理だから気を使わんでくれ」
食器を洗う智瀬さんの後ろ姿を眺めプリントの回答を終える
「智瀬さん、終わりました」
「お疲れ様。食後だ、ゆっくりしてくれて構わないよ」
俺はテーブルを離れソファに腰掛ける
テレビを付ける許可を戴き土曜午後のバラエティー番組の再放送を見る
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