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「こんな所で一体何やってんだい?」
渋い淡々とした声が私に問いかけた。
……あぁ……知っている…。
そう思わずにはいられない…。
「お登勢…さ…ん?」
「…!?あぁ、アンタかい。
銀時からは元の世界に帰ったって聞いたけど…何でこんな所にいるのさ…?」
…懐かしい…。
少し刺々しい言い方が何とも心地よかった。
徐々に熱いものが込み上げる。
それを必死に必死に押さえ込んで…私は笑顔を作った。
いつも通りの私で…。
…あれ?
いつも通りの私ってどんな?
あれ…?
「………私っていつも通りですかね…?」
「は?」
「いやいや、私っていつもどお…。」
「……………何馬鹿言ってんだい?」
「……わかんないです。一瞬世界を見失いかけました。」
混乱気味な自分の頭をさすりながら、私は首をかしげた。
……Who…Why…How…?
誰が何故どのようにした?
いやいや…関係ないだろそんな思考!!
いくら『うみ●この●頃●』にはまってるからってッッ!!
あれ?つか、何で私はここにいるんだ?
What!?
「……とりあえず、ウチに来な。話を最初からじっくり話していったら解るだろ?」
「…そーですね…。」
神よ。
アンタは私に絶望を与えたいのですか…?
だったら…。
この世からFit'sオレンジ味を消してください…。
あれが無くなったら消えてあげるんで…。
とりあえず…私は体についた砂埃を払い、お登勢さんの後姿を追いかけた。
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