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本当にコイツらを見てるとイライラする。もう紅蓮7:水蓮3の割合で。
俺は怒りを鎮めるために脚を組み、背もたれによりかかり、溜め息を吐く。もう一発位最上級をコイツらに向かって放ちたい。
俺が最上級を放つなら、どれが一番良いか思案しようとすると、凍鷹が席にいないことに気付いた。
あーあ…まただ。
「貴様、紅蓮。混沌様に向かって何てことを言う。混沌様は貴様より百倍も優れた方だぞ」
凍鷹が武器の双剣の剣先を紅蓮に向け、そう言い放つ。
「あ?なんだよ、No.7?雑魚は引っ込んでろよ」
そう言うと紅蓮は凍鷹に手のひらを向ける。
それを見た紅蓮と凍鷹、水蓮以外のナンバーズは危険と判断し動き出す。
No.2"鉄拳"とNo.6"舞迅"とNo.8"焔狼"の三人が、武器を紅蓮の首筋に当て。
No.3"森緑"とNo.10"光清"が凍鷹の前に。
No.5"地鎮"とNo.9"静風"が紅蓮に向けて、魔法を放つ準備をし。
No.12"闇影"は紅蓮の胸に武器の槍を突き立て。
俺は凍鷹に向けている方の手の手首を掴み、少しでも動いたら紅蓮に手首を切り落とすというプレッシャーを掛ける。
「我が儘な行動は辞めなさいといつも言っている筈よ」
冷静なナツメさんは椅子に座りながら、威圧を放ちそう言った。
「悪かった。次は気を付けるから全員離せよ」
「いいわ。みんな離してあげて」
ナツメさんの指示に従い、俺達は紅蓮から離れ、席に着く。紅蓮も溜め息を吐いた後に荒々しく席に着いた。
「で、今日呼んだのは何の為なんだ?」
紅蓮はNo.1という立場だからか、態度が大きいままナツメさんに問い掛ける。
「今日は紅蓮。あなたの為にナンバーズ全員に集まって貰ったのよ」
「は?どういうことだよ?」
紅蓮に関係すること?
俺も聞かされていないからわからないが、最近の紅蓮の情報を脳内で検索する。
仕事?
最高難度の依頼をやり、山を消し飛ばした。
人間性?
怪我人の男を見捨てる。
最近の問題?
付き添いのギルドランクSに重傷の怪我を負わせた。
駄目だ…問題が多すぎる…
「紅蓮。あなた、もう16歳よね?」
「あ?それが?」
16歳?
まさかこの流れは…
「あなたには来週から…」
やめてくれ!!
俺は強く心中で思う。
「クイスハイネス国立魔法学園に通って貰います!!」
……最悪だ。
―――――To Be Continued...
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