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今日も一日終わった~。
早く帰って、ご飯食べて、風呂入って、寝る!
大倉に会いたいけど、
今日も遅くまで仕事だろうし。
「ただいま~」
『ワンワン!』
「おー、ただいま、えっちゃん」
愛犬にお出迎えしてもらうのが俺の日課。
運がいいと、でっかい熊もいる。
「ホーリーはどうしたん?」
いつもなら二匹揃って来るのに。
『ワン!ワンワン!』
「どーしたん。今日は落ち着かんねぇ」
玄関で会話をしながらリビングに入った。
そしたら、
「んー、ご主人に似て可愛いでちゅねー!」
チュッ
ホーリーと、…でっかい熊がいた。
「あ、りょーちゃんおかえり」
「…ただいま。」
「夕飯作っといたけど、先にお風呂入る?」
「…あ、先に食べる」
パニックで頭がついていけない。
「何で居るん?」
「居ったらあかんの?」
「いや…」
「今日は予定より早く終わったから、来ちゃった!」
「そう…」
そう言いながら夕飯の準備をする大倉。
なんか今、ものすごく大倉に抱き着きたい。から、
「…わっ!りょーちゃん、どうしたん」
後ろから抱き着いた。
「……」
「今日はりょーちゃんも甘えたさんやね」
……も、って何やねん。
他にそういう関係の奴がおるんか?
そう思ってたら、大倉がクルッと振り向いて
「今、浮気してるとか思ったやろ」
「…ん」
「そんなんちゃうよ。まぁ、強いて言うなら、ワンちゃんが相手かなぁ?」
「は?」
「今日りょーちゃんち来たらな、二匹のワンコにお出迎えしてもらってん。」
「ん、」
「ソファでくつろいでたら、黒いほうのワンコがめっちゃ甘えてくんねん。えっと、ホーリーやっけ?」
「…うん」
「で、ホーリーにメロメロになってたら、ご主人が帰ってきて、」
「…」
「したら、今日は珍しくご主人も甘えたやし」
「…」
「だから、りょーちゃんも、って言ったの」
ホーリーはあんまり甘えないほうやけど。
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