もしも

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『なんで男同士じゃ子供できないんやろな?』 「…はっ?」 たった今、アホ発言をしたコイツは、柔らかい笑顔が魅力の25歳の男。 そんなこと、小学生でも知っとるやろ。 男の精子と女の卵子がくっついて、なんかできるもんで。 精子だけじゃできない。 『男同士でも子供できんのやったら、少子化問題だって解決するんに。』 コイツの言ってる意味がわからない。 「頭大丈夫か?」 『やって、俺らいっつもセックスしとるやろ?そんで、いっつも亮ちゃんの中に出すやろ?』 「…ちょ、」 『男女ならそれで子供できるやんか。もし男同士でもできるんやったら、俺らが少子化問題解決出来んで。』 「…」 『もう100人くらい出来んちゃう?それに、俺らの子供だったら性欲が強いはずやねん。大倉同士でセックスしても許すわ。』 それは俺も何回も思った。 いい加減赤ちゃん出来るんちゃう? ってくらいヤってるし。 俺に似た子と大倉に似た子は、絶対セックスする。 兄弟とか気にしないで。 むしろ、俺も大倉似の子に手出すわ。 そしたら、俺が射れる。 俺やって大倉に突っ込みたいねん。 でも、アイツのテクニックに嵌まったからそれはできない。 『兄弟でヤって、子供出来て、またその子供もヤって…世界中が大倉やな』 しかも、みんな同じ様な顔してるんやろ? …キモいな。 でも、世界中が大倉やったらめっちゃ平和やろうな。 争い事は嫌いで、食べるか寝るかセックスするか。 でも、俺の性格じゃあ戦争ばっかや… 『なぁ亮ちゃん、これからも子作りに励もうな。』 「……いいから一旦抜け!」 END
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