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王様は俺に死の宣告をして出ていってしまった。
俺はすぐに、食料品を大量に買い込み、家にこもった。
家から一歩も出なければ、死ぬ事はない。そう考えたのだ。
だが、それが間違っているかもしれないと思いはじめた。
家の中には、包丁、ハサミ、カッター、ドライバーなど、危険な物が沢山あったのだ。
俺は、危険そうなそれらを窓から外に投げ捨てた。
これで大丈夫だろう。
死んでたまるものか!
折れそうな自分の心に、そう言いきかせた。
王様が出て行ってから二日後。
田島は王様に言われてから二日後に死んだ。
もし俺も死ぬとしたら今日が危ないだろう。
今日は何もせずに、ただひたすらにテレビを見ようと決めた。
今日を乗り切れば、俺は死なずにすむかもしれない。
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