川島君

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不意に背後から声が聞こえる。 驚いて振り返ると、川島君が立っていた。 「あの3人をやったのは俺だよ」 「な、なんでそんな事を?!」 いろんな疑問があったが、恐怖で体が強張り、聞く事が出来ないでいた。 川島君は冷静な顔で俺に言った。 「お前が苦しんでたから…。 お前はあの3人にイジメられてたんだ。 悪い夢を見た事はないか?あのイジメられる夢。 あれは夢じゃないんだよ。 お前の苦しみは俺の苦しみ。だから殺したんだ。 それに、人を殺すのは今回が初めてじゃないんだぜ。 子供の頃に一緒に殺したじゃないか……母さんを…。母さんは最低だった、幼いお前に、酷い暴力をふるってたんだ。だから俺が産まれた。お前の変わりに俺が苦しんでいた。母さんは死んで当然だった」 僕は驚きと恐怖で金縛りのように動けなくなっていた。 不意にドアが勢いよく開いた。 父さんが凄い勢いで入ってくるなり、僕に言った。 「誰と話してた?!」 俺は黙って父さんの顔を見ていた。 父さんはまた俺に言った。 「誰と話していたんだ!?」 俺は言った。 「優太だよ。父さん」 父さんは恐怖におののく顔で言った。 「か、川島君」
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