STEP.1

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「ったく、さっきまで迷ってたクセに」 棗は置いてある神姫全部を手に取り、見比べる。 (アレッ?なんだろうアレ……) ふと売場の一番上の棚を見ると、そこには見たことも無い神姫の入った箱が一個あった 棗はその箱を手に取る。何を取ったんだと章が近付いて見るが、その箱を見るなり目を丸くして驚いた 「嘘だろ、何でここにアルトシリーズが置かれてるんだよ!?」 「アルトシリーズ?」 棗は章の言葉に首を傾げる、章はこっちを見て質問に答える 「アルトシリーズは、この前発売された新型の神姫だ、性能はどんなんかは知らないけど。アルトレーネとアルトアイネスの二種類があるらしいんだ……どれも新型だけに売れるのが早くて、見つけるのも困難なんだぜ?」 「だけど、俺は見つけたよ?さっきここで……だけど」 棗はアルトアイネスの箱をじっと見つめる 《……買って》 (っ!?) まだ起動もしていないのに、アイネスの……神姫の声が聞こえた 棗はアイネスの声を聞いたのだ つまり……アイネスは棗を呼んでいる 「……よし!章、決めたよ。俺はアイネスにする」 その声を聞いた以上、選ばないワケがない。棗はアイネスの箱とアイネス用の装備をセルフレジに置き、それを会計した 「かぁー運が良いな、デビューが新型なんてさ」 「おめでとう新米!これで君も神姫使いとしてデビューするワケだ?」 「……」 「以後、よろしくね」 棗の決断に、章とリンリア、魅雪とノエルが拍手で祝う 「後はお前が名前を付けてやれば、ソイツはお前の神姫だ……名前を付けたら、戦い方について俺が教えてやるから。まずはソイツに名前を付けてやんな」 「あぁ!ありがとう、二人とも」 「頑張れよ新人!」 「………」 「またね~♪」 棗は、章と魅雪にまたなっと返事をして、先に行った姉の元へ向かって行った
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