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「ったく、さっきまで迷ってたクセに」
棗は置いてある神姫全部を手に取り、見比べる。
(アレッ?なんだろうアレ……)
ふと売場の一番上の棚を見ると、そこには見たことも無い神姫の入った箱が一個あった
棗はその箱を手に取る。何を取ったんだと章が近付いて見るが、その箱を見るなり目を丸くして驚いた
「嘘だろ、何でここにアルトシリーズが置かれてるんだよ!?」
「アルトシリーズ?」
棗は章の言葉に首を傾げる、章はこっちを見て質問に答える
「アルトシリーズは、この前発売された新型の神姫だ、性能はどんなんかは知らないけど。アルトレーネとアルトアイネスの二種類があるらしいんだ……どれも新型だけに売れるのが早くて、見つけるのも困難なんだぜ?」
「だけど、俺は見つけたよ?さっきここで……だけど」
棗はアルトアイネスの箱をじっと見つめる
《……買って》
(っ!?)
まだ起動もしていないのに、アイネスの……神姫の声が聞こえた
棗はアイネスの声を聞いたのだ
つまり……アイネスは棗を呼んでいる
「……よし!章、決めたよ。俺はアイネスにする」
その声を聞いた以上、選ばないワケがない。棗はアイネスの箱とアイネス用の装備をセルフレジに置き、それを会計した
「かぁー運が良いな、デビューが新型なんてさ」
「おめでとう新米!これで君も神姫使いとしてデビューするワケだ?」
「……」
「以後、よろしくね」
棗の決断に、章とリンリア、魅雪とノエルが拍手で祝う
「後はお前が名前を付けてやれば、ソイツはお前の神姫だ……名前を付けたら、戦い方について俺が教えてやるから。まずはソイツに名前を付けてやんな」
「あぁ!ありがとう、二人とも」
「頑張れよ新人!」
「………」
「またね~♪」
棗は、章と魅雪にまたなっと返事をして、先に行った姉の元へ向かって行った
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