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ガラッと多目的室のドアを勢い良く開けると、中には品の良さそうな男子生徒が一人座っていた。俺を見るなり小さなマイクに向かって
「あぁ。もう彼は来たから良いよ、ありがとう」
と笑う。それと同時に
『ではではっ!!時間も宜しいようで!!校内放送を終了させて頂きまーすっ!!皆々様!!ほんとーにありがとうございましたっ!!★』
…ピーンポーンパーンポーン…
やっと校内放送が終わった。…だが魂のポエムを9章まで読まれた俺の心はズタズタである。
品の良さそうな男が立ち上がる。
「生徒Aくん、だね。こんにちは。2-Iの遊と申します」
「…青春真っ盛り倶楽部リーダー」
俺がそう呟くと男は目を輝かせた。
「知ってくれてるんだ…ありがとう!嬉しいよ!!」
「知ってるもなにもあの放送部と繋がってるのはお前らだけだろうが」
「いやいや、1学年で知ってる人はあまりいないんだよ、本当に嬉しい。ありがとう。」
…なんかこっちの毒気を抜く奴だな。
「で、その青春真っ盛り倶楽部(笑)の人間が俺になんの用だよ。こっちは意味不明なことばっかやられてムカついてんだよ」
「そうそうそれなんだけどね」
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