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「キモいんだよ!黙れこの…」 生徒Aがみなの胸ぐらを掴んだ。 嘘、 僕の妨害で生徒Aがみなの胸ぐらを掴み損ねた。 ゴキッという生徒Aの手首の音が僕の手を伝わって脳に届く。そのまま生徒Aの腕を掴んで、やっぱり無駄な申請をしてみた。 「すいません…ちょっと暴力とか暴言は控えて欲しいんですが」 こっちが少し優勢になれば折れてくれるかな、とか期待したけどやっぱり今度も本当に無駄だった。 「…んのやろ、殺す」 挑発と受け取ったらしくバチンと僕の手を振りほどくと、そのまま生徒Aが殴りかかる。…これは。 「…ちょっと無理かも」 と、無茶苦茶な型の殴りを何度か避けながら呟いた瞬間、横にあった木が揺れた。
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