1-1

4/5
前へ
/13ページ
次へ
「だから最初から俺と仄を組ませときゃ良かったんだ…よっと!」 声と一緒に木から人間が落下した。と、同時に生徒Aの振りかぶる腕に背後から蹴りが入る。 「んなっ…!?」 生徒Aが振り向く隙を与えず、首元に軽い突き。生徒Aが倒れるのと同時に落下してきた人間…<拓>が着地する。僕はため息をついた。 「…拓とみなを組ませたら毎回退学処分を覚悟しなきゃいけないだろ。ってか卑怯だよね、後ろからとか」 「うっせ、つか後ろじゃねぇよ上からだ」 「ちょっと!」 みなが割り込んできた。 「生徒A気絶させてどうするのよ!話し合いできないじゃん!」 「…そこ?みな、この状況でまだ話し合いするつもりでいたの?…」 「ふふん」 「いやお前褒められてねぇし。こいつは保健室に運んで、後は放課後、遊に任せれば良いだろ」 「えー、放課後に予定とか入ってたらどうするのさ?」 「大丈夫だよみな、遊によれば生徒Aの今日の予定はないはずだから」 「え、ちょ、先に言ってよー。善良な生徒の貴重な休み時間を邪魔しちゃったじゃん」 みながむくれる。 「仄…色々と突っ込みどころはあるがお前が言うな。後…」
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加