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<生徒A様。放課後、5階ノ多目的室ヘ来テクダサイ。> 「いや、行くわけねぇだろうが」 保健室のベッドから起き上がった俺は、棚に置いてあった手紙を読むと同時に破いた。 訳の分からない女に訳の分からない話をされ、訳の分からないまま倒れて起きたら訳の分からない果たし状のような手紙。 「…訳分かんねぇ…」 っつーかこんな手紙だけでその場所にホイホイ行くと思ってんのか?阿部に捕まったホモじゃねぇんだ。どんだけ馬鹿だよあいつら。 寝て崩れた髪を整えながら頭の中で罵倒する。 「しかし…」 気になる事が二つあった。一つはあいつらの事だ。訳の分からない女もやけに喧嘩慣れしてそうな男も初対面だが、もしかしたら噂の<彼等>かもしれない。そしてもう一つは… 「ん?」 上履きを履こうとしたら紙を見つけた。 <16:00迄ニ来ナイト大変ナ事ニナルヨ★> 「<…なるよ★>じゃねぇよ。なめてんのかこいつら」 イラつきながら時計を見ると丁度その時間だった。 「…なにも起きねぇじゃねぇかよ」 不機嫌さと謎の首からくる痛みに耐えながら、保健室を出ようとしたその時だった。
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