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「待ちなさい!今、出て行っては危険よ。外を見て」
白衣を着た女性に呼び止められた。女医が窓を指差していたので、ブラインドの隙間から覗いてみた。
「どうなってんだ…」
佐藤は驚愕した。
駅構内でみた小型の化け物が人を襲っている。見る限りでは10匹ほどいる。
佐藤が拳銃を取ろうとしたとき、女医は佐藤の腕をつかむと看護婦へ指示をだした。
「やめておきなさい。
さっちゃん!要塞モード!」
「イエッサー・ドクター篠原!!要塞モード突入!!
ピコッ!」
さっちゃんが受付窓口に入り、なにやら毒々しいフォルムをしたリモコンのボタンを押す。
ガシャンッ!!
窓と正面玄関のシャッターが閉まった。裏の方からも閉まる音が聞こえる。
「さっちゃん、ご苦労様。とりあえずは安心かしら」
佐藤は篠原に掴まれている腕を振り払う。
「ふざけるな!自分は警察官だ!邪魔をするな!」
篠原は無言で佐藤を殴りとばした。
そして、佐藤のネクタイを掴み怒鳴りだす。
『われ何様のつもりじゃい!あぁ?
こちとらヤブ医者やからと思って舐めとったらシバき倒すぞ!!!
医者が死にに行かすわけないやろボケが!!!』
…佐藤はキョトンとしている。
さっちゃんが篠原を止めに入った。
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