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「なんていいやつなんだ。この恩は忘れないからな。」
といいながらパンの代金二百円を渡す。
「それより今朝もらった本見てみようよ。」
誠は興味津々に言った。
「そうだな。」
朝机につくと同時に机の奥に隠した本を取りだす。
机の上に本をおくと、注意深く観察してみた。分厚い表紙は真っ黒で真ん中に金色で魔法陣が書かれている。500ページはありそうだった。背表紙には何も書かれていない。
一通り観察を終えると、
「そろそろ開けるぞ。」
と言いながらページを開く
「うん。」
誠も興味深そうに本を見ながら答える。
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