一章 黒い本

2/6
6人が本棚に入れています
本棚に追加
/18ページ
『ピンポン』 毎朝七時半決まった時間に呼び鈴がなる。 『ピンポン、ピンポン、ピンポン・・・。』 日々の日課になっているピンポン連打に軽くいらつきながらドアを開けると、いつもどうりにニヤけた顔をしてる親友、誠がいた。 「毎朝うるせ~よ!」 誠の頭を軽く叩きながら注意する。 「だって英司が寝てたら困るじゃん。とりあえずおはよう。」 言い訳しつつ、俺の肩に軽く手をのせ、清々しい顔で挨拶してくる。誠の顔を見てると、なんかどうでもよくなってきた。見た目はチワワみたいで、性格は子猫のような誠。男の俺から見てもかわいらしい。 はぁっとため息をついて、無言で通学路を歩きだす。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!