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「待ってよ~。英司~。」
小走り気味に誠が追い掛けてきた。誠が隣に追い付いて歩きだしたので、はぁ~と軽くため息をついて、
「今日、俺がどんな決意を固めて学校に向かってるか、わかってるよね?」
ちょっとキレ気味に聞いてみる。
「英司が、杏奈さんに告白するんでしょ。ついに振られる覚悟ができたか~。」
誠は相変わらずニヤけた顔だ。そんな誠を横目で見つつにこやかに答えてやった。
「なんで、振られる事前提なんだよ。俺の中では成功率70%。俺は、今日からばら色の高校二年の生活がまってるのさ。」
そう・・・俺、佐藤英司は生まれて初めて女子に告白するという人生の一大作戦を目前に控えているのだ。
俺のステータスは成績普通だが、運動神経はいいほうだし、見た目は結構イケてると自分で思っている。
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