一章 黒い本
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さっきいたはずの黒一色の男の姿は消えていて、俺の手には黒い表紙の中央に魔法陣のような物が書かれた本だけが残されていた。 「なんだったんだ・・・」 と言いながら誠の方を見ると、誠も口を開けて途方にくれている。 ふと、腕時計を見ると8時10分。 「やばい。遅刻する~。誠、とりあえず学校まで走るぞ。」 と言いながら走りだした。 「待ってよ~。」 誠も俺の後を追い掛け走りだす。
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