prologue

2/3
497人が本棚に入れています
本棚に追加
/67ページ
目の前が急に明るくなる。 眩しさに目を開けると、見覚えの無い天井、そして俺を苦々しい顔で見つめる男。 「くっ……シーナ……悪いが、これは決まった事だ。 許せ、とは言わん……恨んでくれて構わん。 この子は……」 男は、そう言うと、俺を布で包み…… って、なんで俺、包まれ……ヤメ…… 「オギャアアア!」 …………はぁっ!? なんで喋れねぇ!? 身体も動かせねぇし!? ……身体……身体、小せぇ? どうなって…… 「この赤ん坊は、初めから居なかったんだ…… スマン!!」 赤ん坊? 布で包まれた俺を男が抱き上げ、何か叫ぶ女を振り切り部屋?家?を足早に出て行く。 一体何がどうなって…… 無言の男の足音を聞きながら、俺は混乱する頭で必死に状況の整理をしていた。
/67ページ

最初のコメントを投稿しよう!