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俺の友達の彼女と言えば、やれどこかに連れて行けだの、今日は何処で誰と何してたかだのと苦労していたが、真美は一切そんな事は言わなかった。
真美は、何時も口癖の様に俺に言う。
『私は、健ちゃんにとって都合のいい女でいいのよ…。抱きたい時に抱いて、帰りたい時に帰れば…。私は、それでも今この瞬間の幸せが有れば、それだけで何もいらない…。』
その言葉を聞く度、俺は得体の知れない罪悪感に悩まされた。
そんな事をぼーっと考える俺に真美は
『もう一本開ける?』
『ああ…。』
『あっヤダ…もう一本は白ワインだわ…。それでもいい?』
『順序が逆でもなんでもイイよ(笑)俺は酒は好きだけど、美味いマズイはてんで分からない(笑)日本酒に三ツ屋サイダー混ぜられて、最高級のスパーリングワインですって言われても、あっそうですか?有り難い!見たいなもんさ(笑)』
真美は笑いながら二本目のワインのコルクを抜きながら
『健ちゃん(笑)どっかの飲み屋さんでドンペリのローズとか言ってファンタグレープに麦焼酎混ぜられて飲まされるんじゃ無いの?(笑)』
『かもな(笑)別に親しい女の子でも無いのに、やたら私今日誕生日だから一本おろしてなんて言って来るからな(笑)』
『で、そん時はどうすんの?言われた通りおろして上げるの?』
『そんなワインやシャンパンをおろすぐらいなら君のパンツをおろすよって言ってやる(笑)』
『バカ…(笑)』
俺達は、それからここ数日の出来事や、テレビでの話題など話し、他愛無い幸せな時間を過ごした。
『健ちゃん…。今日は、帰るの?お泊まり?』
『もちろん帰るさ!』
少し酔った真美が、口を尖らす。
そんな真美を肩越しに抱き締めて
『こんな素敵な姫を置いて帰れるはず無いじゃ無いか…。』
俺は、真美のうなじに唇を這わせ、肩に回した腕を真美の胸元に這わせた。
『ああっ…』
声を押し殺した真美の鳴咽が、より俺の欲望に火を着ける。
『ダ、ダメ…お風呂に入って無いから…。』
そんな真美の言葉もスルーして、俺は真美を抱き抱えベッドの上に雑に投げ置いた。
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