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教室で、まず最初に目に飛び込んでくるのは…
『－－ｼﾊﾞ死ね！』
黒板に書かれた文字。
次に注目するのは柴 拓人本人へ。
クラスメートはみんな冷ややかで、文字さえ消そうとしない。
口下手で消極的な性格から何かと疎ましがられている彼は
教室の窓側、隅っこの席で机とにらめっこをしている。
「………うざ。」
１‐Ｂにはまともな奴はいない。
クラスのみんながみんな、バラバラで挨拶だって言葉すら交わさない。
朝から苛立たせる黒板の文字を思いっきり消した。
でも、うっすら残る文字。それを見ても
「鷲崎、自分の席座りなさい。」
とだけ言うボンクラ教師。チッ、睨みつけても素知らぬ顔しやがって…
「…はいはい、了解。」
一番後ろの柴とは反対側の席に座った。
次の時間の教科書とノートを開く。
『ようこそ、
ここが俺たちの
腐ったリアル。』
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