学校という檻。

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「鷲崎、君!ハァ…ハァ、ごめん、一回休憩しよ…うよ」 「あぁ?…。いいよ」 15分間ぐらいボールの取り合いをして 気づいたら柴は汗だくだった。 「…体力ないから、ごめんね?」 と見ているのに気づいて謝ってきた。 「別に、いいし。そういえば弁当食べたか?」 「ううん…」 もう息は落ち着いてきたのにどうりで青ざめてる訳だ。ボール顔面にぶつけたせいかと思った。 「これやるよ、」 「あ…いいよ!」 「おにぎりごときで遠慮すんな、食べとけ」 「…ありがとう」 一合分の大きな 不格好なおにぎりを渡して 「お前さ、机に向かって今日朝、何考えてた?」 柴は一瞬眉間に皺を寄せ考えて、いきなり頭をブンブン降ってから 少し笑った 「…なんにも、考えて、なかったよ?」 「ふうん?…そっか。」 柴の行動、面白いかもしれない。 しばらく観察してみた。 ……… 「おにぎり食べれないなら残していいぞ」 そう言うと焦ったのか 柴は一気にがっついてから飲み込もうともがいていた。 うーん、可愛いかもしれない。 そういう趣味はないが。
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