パイロキネシス

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 ライターを近場のゴミ箱に放り込み、指を一本上に伸ばすと、少し念じ、指先に炎を生み出した。その火にたばこの先を近づけ、息を吸う。肺に煙が入るのを感じ、私は火を消した。 「あなた、今」  突然、背後から男の声がした。しまった、みられた!?  私は少し気が動転しながら、振り返る。  そこには四十代くらいの男性が立っていた。
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