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「皮膚があああぁぁぁぁ!!痛覚が今猛烈に私を蝕んでいるううううぅぅぅぅ!!」
ゴロゴロと転がりながら、多分最近覚えた単語を適当に並べているゴリラ。
「おい!ソウがやりやがったぞ!」
「なんだと!?」
「場外か!?場外乱戦でも起こす気か!?」
「マジか!ソウ坊やるわー」
「さすがソウ坊!俺達に(ry」
「いけー!やってやれー!」
「服破いてやってやれー!ダメージを与えて服を破いてやれー!」
「もう脱げー!」
「ワンチャンありだぞー!」
「ヒューヒュー!」
こっちはこっちで好き放題叫ぶ。
こんなことするから「ギルドは野蛮人の集まり」とか思われて戦乙女から冷たい目で見られるのに。
「こらユフィ!ソウ様に何してるんですか!?」
姉のルフィリアさんが妹のユフィアさんを叱る。
この二人が揃うと恒例行事レベルのやり取りだ。
そして、いつもの様にユフィさんはへらへらと笑って言い返すのだ。
「いいじゃねぇか姉貴。私とソウは親友なんだよ。心の友なんだよ。体の関係なんだよ」
「からっっ!!?」
そしていつもの様にユフィさんが適当に聞き覚えのある言葉を言い、ルフィリアさんが怒って........怒って......あれ?
なんかいつもと流れが違う......
「体の......関係ぃ!?い、いえ、確かにソウ様はお年頃ですし、でもでも、だからって、え、えええぇぇぇ!?」
顔を真っ赤にしてフリーズするルフィリアさん。
固まった。すげぇ、まったく動いてない。とか思っていると、ルフィリアさんは次第に体をプルプルと震えさせた。
かと思うと、首だけを凄い勢いで動かし、真っ赤な顔と凄い眼力でこっちを見てきた。
「ソウ様!いくらお年頃だからと言っても、こんな脳筋の女っ気0の馬鹿に欲情を向けなくても!」
「いや冷静になってよルフィリアさん。それいつもの適当な言葉を並べただけだから」
いつも冷静沈着でクールが売りで男受けしてるルフィリアさんはどこに行った。
んでもって、ユフィさんは普通に可愛いと思うぞ。見た目可愛い系で中身は男気ありのただの馬鹿のギャップが一部人気だし。
呆れ気味で二人を見ていると、ルフィリアさんは冷静になったのか、まず赤い顔が直り、眉を寄せ、そしてゆっくりと顔をユフィさんに向けた。
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