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木戸は歩いて複雑な道を行く。
慣れている足取りで、かなり速いペースだ。
着いたのは少し大きめの和風建築の家だった。
立ち止まると、少し考えこみ、くるっとこっちに振り向いた。
………ばれている。
「おい」
どうしよう?
まさか、僕も新たな被害者に……?
「おいって! 聞いてんのか!?」
あーっ、もういいや。
どうにでもなれ!
「うん、聞こえてるよ」
「じゃ、何の用だ? 学校からずっといただろ」
君を尾行してました☆
…………なんて言えるわけないじゃないか。
「俺に何かあったんだろ。じゃなきゃ、こんな長く付いて来ねぇよな」
決められちゃってます。
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