約束の時

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…―――直哉side 「久しぶり、直哉。 約束、守りにきたよ」 突然現れた、フード被った五人組。 …――いや、黒龍の奴ら。 黒龍の奴らが横を通り過ぎた時、 黒いフードを被った奴がそう呟いた。 俺にしか聞こえない小さな声で。 黒龍……、 五人組……、 約束…………。 すべてのワードが、あの人に結びつく。 俺が約束したのは、あの人しかいない。 まさか…………っ!! 「…―――――っ」 退院してから、半年。 退院したら会いに来る、と約束してくれたあの人。 退院してから、あの人が来るのを待っていた。 でも、1ヶ月、2ヶ月………、と月日が過ぎても過ぎても、あの人は来なかった。 待っても待っても、来なかった。 ・
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