伊織からの頼み

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てことは……。 「金狼の身が危ない。 そして何よりも、この学校の他の生徒にも被害が及ぶかもしれない。 それが一番怖いんだ」 「だから、綺凰組の次期トップである私たちを呼んだってわけね……」 私たちは仮にも綺凰組次期トップ。 その次期トップがこの学校に通っていれば、 下手にこの学校を襲うことはできない。 ……ってわけ。 この学校を襲う=私たち綺凰組次期トップに逆らう、ということになる。 だから、下っ端や傘下の奴らは襲えないだろう。 伊織は、そう踏んで私たちに転校してきてくれないか頼んできたんだ。 「………そうか」 これはかなり深刻だな。 お義父さんに言っても、これはどうにもならない。 お義父さんに、襲わないで、と頼んだとしても。 いい返事は来ないだろう。 敵同士なんだから、襲わない、ほうがおかしい。 仮に、オッケーしてくれたとしても、 それに納得しない、下っ端や傘下の奴らが必ずいるはず。 そいつ等は、無視して構わず襲ってくるだろう。 ・
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