【初日】妹

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(誰かに故意に殺されかけたのかもしれないんです) 梓の言葉が何度もリピートされる。 俺でさえ間(はざま)に着いた時に 謡の言葉で気づかされた事実。 その事に梓が気付いた。 もしかしたら梓なりに 何か疑問を感じだのだろう。 これは俺の勝手な推測だが もしかしたら梓は1人で俺の事故について調べていたのかもしれない。 「梓ちゃん、それって」 「言葉の通りです。兄貴は自ら事故にあったんじゃない誰かに故意に殺されかけたんです」 梓の目を見る。 勝ち気な瞳が真剣な目つきになっている。 兄弟だからだろうか。 これだけはハッキリ言える。 梓は嘘は言っていないと。 でも今の俺はアラタだ。 まずは第三者としてこの事を聞く必要がある。 「なんでそんな結論に至ったのか詳しく説明をして貰えるかな?」
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