【初日】妹

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黙り込んでしまった俺に 梓は体調を崩したのかと思ったのか 「アラタさん、顔色が悪いですけど大丈夫ですか?」 心配そうに俺の顔を覗き込んでいた。 「え…いや、大丈夫だよ」 まさか妹に心配されるとは。 これが俺だったら絶対に嫌味になるだろうけど。 まさか事故にあってから気づかされるとは。 不謹慎であるが だけど改めて人の思いというのは形になって見えてくるものだ。 (不思議だな…身体はアラタだけどこんなに嬉しいものだなんて) どこかくすぐったく ムズムズした感じがあったが それは悪い気がしなかった。
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