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金髪揺らして
淡いブルーの瞳を向ける
今日も来たのね なんて
貴方の笑顔は綺麗過ぎた
ある日知った 貴方のこと
海に人魚がいるのだと
好奇心で近づいた
「こんにちは」
そう言って微笑む貴方は
汚れなど知らない 百合の如く
可憐に笑った
金髪揺らして 今日も泳ぐ
貴方を見つめ 何思う?
白い鳥が泣き叫ぶ
嗚呼、愛しい人よ
貴方は何を思うのでしょうか
今日は遅いのね、と
僕の大好きな笑み漏らす
知っているだろう
僕がもう永くないこと
無理して笑う 貴方が愛しい
優しく抱き締め
綺麗な涙零す貴方にキス
「一緒に居れなくて、ごめん」
金髪揺らして 今日も泳ぐ
僕が居なくても 笑っていて
黒猫は言った
大丈夫、あの子なら と
最期の夜
重たい体 引きずって
貴方のもとへ 急ぐ
今日は流石に早すぎよ、と
貴方は笑う 貴方は笑う
僕も笑う 貴方の隣で
最期は二人 泡になろうと
藍色の空で深く染まる海に沈む
「永遠がないのなら作ればいいの」
深い海に落ちる
綺麗な貴方に堕ちる
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