1部 絆

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「え…?」 呼ばれて振り返れば、早田くんが真剣な顔で僕を見ていた。 「どうしたの?」 「のく兄。 行かなくていいの?」 「え?」 「26時間テレビ、呼ばれてるんでしょ?」 「っ…!」 「気づいてたよ。 だって、ずっと考えてたでしょ? でものく兄は絶対舞台を離れたがらないだろうから。 わざと日にちも今日までにして。 最後まで悩んでたんでしょ?」 やっぱり気づかれてた。 いや、当たり前かもしれない。 「のく兄のこと、待ってる人がいるでしょ? 行かなくていいの?」 「でも、僕は…。」 まっすぐ見つめる瞳。 思わず逸らしてしまう。 「のく兄、僕たちはのく兄が必ず戻って来るって、信じてずっと待ってた 一緒にこの舞台を作りたいって思ってたから。 絶対、ヘキサゴンの皆も同じ気持ちだよ?」
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