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「え…?」
呼ばれて振り返れば、早田くんが真剣な顔で僕を見ていた。
「どうしたの?」
「のく兄。
行かなくていいの?」
「え?」
「26時間テレビ、呼ばれてるんでしょ?」
「っ…!」
「気づいてたよ。
だって、ずっと考えてたでしょ?
でものく兄は絶対舞台を離れたがらないだろうから。
わざと日にちも今日までにして。
最後まで悩んでたんでしょ?」
やっぱり気づかれてた。
いや、当たり前かもしれない。
「のく兄のこと、待ってる人がいるでしょ?
行かなくていいの?」
「でも、僕は…。」
まっすぐ見つめる瞳。
思わず逸らしてしまう。
「のく兄、僕たちはのく兄が必ず戻って来るって、信じてずっと待ってた
一緒にこの舞台を作りたいって思ってたから。
絶対、ヘキサゴンの皆も同じ気持ちだよ?」
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