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(よし。これで……っ!)
背中に激痛が走る。俺が後ろを振り向くと、そこには傷一つ無い男がそこに立っていた。
「な、どうし……て……」
「俺の能力さ。どういうものかは言えないがな」
俺が改めて前を見ると、そこには先程倒した白ローブが腹に穴を開けてうずくまっていた。
「じゃあな……今度はゆっくりと眠るがいい」
(俺はこんな場所で終わるのか……ごめんな……エルン……俺、何もできなかった……)
男は手に剣を持って振り下ろす。俺は覚悟を決め、目を閉じた。そして、剣が俺の心臓を貫き、俺の胸から勢いよく血が流れ出る。俺は霞ゆく意識の中でロクな人生じゃなかったなと自嘲しながら意識を手放した。
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