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「あんた達!何やってんの?」
「変な事をしてたんなら、ただじゃおかないぜ?」
「なんだぁ?この白ローブが見えねぇのか?ローブさえ着ていない一般人が調子のん……「『ロック・ショット』!」
私の目の前にいた白いローブを着た男が腹に岩の塊を受けて吹っ飛んだ。
「クレス!」
「ローブが白いからってなんだ!そんなんで威張んなよ!白いのが偉いのか?なら、かかってこいよ!お前らなんかこの俺一人で十分だ!」
クレスが私の前に立って男達に叫んだ。
「ねぇ、そんなこと言って大丈夫なの?」
「大丈夫。ここは俺に任せてエルンちゃんは逃げてくれ!」
「そうか、そこまで言うならやってやろうじゃねぇか……来い!伏兵部隊!」
私達が小声で会話すると、敵のボスらしき黒いローブを着た男が右手を挙げた。すると私達を取り囲むように白いローブを着た男達が現れた。
「はぁ、アンタが挑発するから余計面倒くさくなったじゃない……しかも、逃げれないし……」
「ご、ごめん、じゃあ、俺が突破口をつくるから、そこから逃げて!」
「何言ってるの?アンタ一人じゃ不安なんだから私も残るわよ」
私は拳を構えると、クレスと背中合わせになった。
「いい?相手はざっと見積もって30人くらい。黒いローブの男がボスだと思う。でも、ボスの様子を見ると攻撃する気は無さそうだからまずほかの奴らを片付けましょう」
「了解だよ。エルンちゃん。ただ、街中なんだから手加減してよね」
クレスは軽く屈伸をすると、拳を握り締めて構えた。
「いくよ!」
「あぁ!」
私とクレスは顔を合わせて頷くと、それぞれ別の方向へ向かっていった。
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