2人が本棚に入れています
本棚に追加
しばらく戦い続け、疲労がたまってきて、私とクレスは肩を上下させていた。
「大丈夫?クレス……」
「俺の事心配してる場合かよ……少しは自分の事も心配しろ……」
「そうだね……あらかた片付いたようだから、あとは頼むよ……」
私はクレスに微笑みかけるとゆっくりと瞳を閉じた。
(さて、これからが大変だな……)
俺はボスを含め残り3人となった敵を見て、再び短刀を構えた。
「うおぉぉっ!」
「ぐあっ!」
「ぎゃっ!?」
俺は残りの雑魚2人を片付けると、相手のボスを見つめた。
「さて、後は貴様だけだ。大人しく負けを認めろ」
「くくっ……はははっ!誰が負けを認めるかよ!せっかく力を手に入れたんだ!アイツに復讐するまでやめはしないさ!」
ボスの男は大声で笑うと、ゆっくりと視線を動かして俺を見据えた。
「そんなにエリックさんが憎いか……なら、俺も容赦はしない」
「好きにするがいいさ。どうせ、お前の攻撃は俺には届かない」
男はゆっくりと歩いてくると、剣を抜いて縦に振った。
「危ねっ!くそっ!こっちもやってやるよ!『ロック・アロー』!」
俺は振り下ろされた剣を短刀で受け流すと男の腹に手を当て、直接石の矢を放った。
最初のコメントを投稿しよう!